いじめ・レイシズムを乗り越えるクラスづくり-春の講座2019 報告-

「目からウロコ」

「教員として大切なものは何か考えさせられた」

「SNS時代のホームルームづくりはこれか!」

毎年恒例の「春のHR講座」、大東文化大学の渡辺雅之さんをお招きしました。その様子を報告します。(管理人の責任で編集)

衝撃のSNSがいじめに転化する瞬間

渡辺さんは、まずはじめに、LINEのたわいもない会話が「いじめ」に転化して行く動画を提示しました。そこでは、それまで仲良くLINEで会話していたA子と友人たちでしたが、A子のちょっとした言い間違いがきっかけで、A子がLINE上で袋だたきになっていく様子が流れました。

「それで平気なの」「謝れよ」「あんたがバカだから迷惑している」。もの凄いスピードで浴びせられる言葉に返信が間に合わなくなると、「既読無視かよ」「黙ってるな!」「何か言えよ」とたたみかけられます。LINEがいじめに転化する瞬間でした。渡辺さんは、「日常の人間関係が露呈したもの」と分析します。このようなパワーバランスの人間関係の中にあって、それがLINEを通してあらわになった、と。

新年度のHRに使えるネタ満載のワークショップで学び合う

渡辺さんからは、「このLINEいじめ動画を見ながら、生徒たちと話し合ったらどうだろうか?」と提案がありました。その他、生徒と考え合うネタを次々と提示されました。

3つの選択肢の質問をテンポ良く続けたながら、最後に「一致する確率は?」と問いかけ、誰1人同じ嗜好や考え方の人はいないことを体験するワークショップは、さっそく4月のクラスびらきや授業びらきに使える内容でした。

司法なのか?指導なのか?

ネットやLINE上でのバッシングを例にとりながら、教室での指導についても考え合いました。「バッシングは司法の論理で罰することが優先となっている。しかし、私たちが教室でしなければならないのは指導である」「今の対応は司法か?指導か?」。参加者で考え合うヒントをたくさんいただいたワークショップでした。

参加者感想より

LINEいじめの動画は衝撃だった。「使うな」「見るな」「気にするな」は通用しない。「フィルターをかける」も簡単にはずしてしまう。対策は教育しかないは、まさにその通り。けれども、どれだけ私たちがその実態を知っているかを問われる講座でした。この実態を生徒とリアルに共有し「どうしよう?」と考え合うのがSNS時代のホームルームづくりだと実感しました

SNSが影響する人間関係のトラブルの怖さはわかっていましたが、言葉の内容の行き違いが原因であったり、デマ拡散がいじめを引き起こすとこを改めて体験しましたうまくSNSを使うことを子どもたちと考えて行きたいです。

この春、生徒は驚くほどデマ、フェイクを信用しやすいと実感した事件がありました。4月から、また新1年生を受け持ちます。多様性を意識しながら、今回のワークショップも取り入れながら、また生徒とかかわっていきたいと思います。

 

 

 

 

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